【日本の写真集 デジタル楽しみ村】

南紀州の文学散歩

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6.新宮市 神倉神社に行く 7.尾道に行く 写真索引マップ
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和歌山県新宮市の熊野速玉大社は、熊野那智大社、熊野本宮大社と並ぶ熊野三山のひとつです。その境内の一角に新宮市出身の文豪、佐藤春夫の 『望郷五月歌』 の碑があります。境内の明るい空気と、すぐ近くを流れる熊野川の青い水、熊野灘の青い海は佐藤春夫の歌の世界そのものの情景です。境内には、東京から佐藤春夫邸を移築した「佐藤春夫記念館」 もあります。
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望郷五月歌の碑
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望郷五月歌の碑
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熊野
速玉大社境内
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熊野
速玉大社境内

佐藤春夫のもうひとつの代表作 『秋刀魚の歌』 の歌碑は、JR紀伊勝浦の駅前にあります。 この詩の手書き原稿は神奈川県小田原市の 「小田原文学館」 に展示されています。
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秋刀魚の歌 の碑
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秋刀魚の歌 の碑
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秋刀魚の歌 の碑
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秋刀魚の歌 の碑


新宮市のJR駅前に古い幼稚園唱歌『鳩ぽっぽ』の碑があります。この町出身の東くめさんの作詞で滝廉太郎が作曲して明治34年に発表されたそうです。明治34年(1901年)は20世紀が始まった年で、ちょうど100年も前のことです。
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鳩ぽっぽの碑


【100年の歴史をひもといてみました。】

1.東くめさんは明治10年の生まれで、明治34年というと、若さ24才の頃の作品。
2.『鳩ぽっぽ』には、この他に文部省唱歌の『鳩』があって、似ているがかなり違う。

『鳩ぽっぽ』 『鳩』
鳩ぽっぽ はとぽっぽ
ぽっぽ ぽっぽと 飛んで来い
お寺の屋根からおりてこい
豆をやるから みな食べよ
たべてもすぐにかえらずに
ぽっぽ ぽっぽと ないて遊べ
ぽっぽっぽ 鳩ぽっぽ
豆がほしいか そらやるぞ
みんなでなかよく 食べに来い

ぽっぽっぽ 鳩ぽっぽ
豆はうまいか 食べたなら
一度にそろって 飛んで行け

3.東くめさんは、同じ明治34年に『お正月』(滝廉太郎 作曲)も発表している。
この歌は、今も年末にはよく歌われていて、とても100年前のものとは思えない。

『正月』
もういくつねると お正月
お正月には 凧あげて
こまをまわして 遊びましょう
はやく来い来い お正月

もういくつねると お正月
お正月には まりついて
おいばねついて 遊びましょう
はやく来い来い お正月

4.2曲ともやさしい感性で、若い時のいい仕事です。上の碑には 「85才 東くめ」 と
記されているが、くめさんの名誉市民を記念して建てられたものだそうです。

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